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ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介

メディパレット編集部

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ビタミンB2が手軽に摂れる食べ物は何?効果や食事摂取基準も紹介

「ビタミンB2はどんな食べ物に含まれているんだろう?」

「最近食生活が乱れがちでビタミンB2を摂りたいけど、1日どれくらいの量が必要なのかな……」

ビタミンB2が含まれる食べ物やビタミンB2を摂取する目安量が気になっている方は多いのではないでしょうか。

ビタミンB2はほとんどの栄養素の分解・吸収に関わっている上、成長促進や皮膚・粘膜を保護するはたらきのある重要な栄養素です。

日々の食事からしっかり必要な量を摂取しておきたいですよね。

そこで、この記事ではビタミンB2のはたらきから豊富に含む食べ物、厚生労働省の定める食事摂取基準まで、わかりやすく解説していきます。

1.ビタミンB2とは?

「そもそもビタミンB2ってどんな栄養素なんだろう?」

ビタミンB2がなんとなく体に良いことは知っていても、具体的なはたらきについては分からないという方も多いでしょう。

ビタミンB2はビタミンB群のうちの1つで、私たちの体内でほとんどの栄養素の「代謝」をサポートするはたらきをしている栄養素です。

代謝とは
栄養素などを体内で分解したり他の物質に合成したりするはたらきのことです。

特に体内で脂質をエネルギーとして利用する際に必要とされています。

脂質の多い食事を摂っている方は特にしっかり摂取しておきたい栄養素だといえますね。

またビタミンB2には皮膚や粘膜を保護したり成長を促したりするはたらきもあります。

不足すると口内炎や口角炎、舌炎、皮膚炎、お子さまの場合には成長障害が生じてしまうので注意が必要です。

メモ
ビタミンB群にはB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン8種類の栄養素が含まれ、いずれも水溶性です。ビタミンB群について知りたいという方はこちらの記事をご確認ください。

【関連情報】 「ビタミンB群」についてもっと知りたい方はこちら

「ビタミンB2とは?はたらきや食事摂取基準、摂取源となる食品を紹介」についての記事はこちら

2.ビタミンB2を豊富に含む食べ物

ビタミンB2を豊富に含む食べ物

さまざまなはたらきを持つビタミンB2ですが、どんな食べ物から摂取できるのかが最も気になるポイントではないでしょうか。

「ビタミン」と聞くと野菜や果物が思い浮かぶ方も多くいらっしゃるかもしれません。

しかしビタミンB2は肉や魚、乳製品、卵など動物性の食品に比較的多く含まれているといえます。

【ビタミンB2を多く含む動物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 加工状態など 含有量
豚レバー
3.60mg
牛レバー
3.00mg
鶏レバー
1.80mg
鶏ハツ
1.10mg
豚ハツ
0.95mg
牛ハツ
0.90mg
うなぎ
蒲焼き
0.74mg
パルメザンチーズ
-
0.68mg
魚肉ソーセージ
-
0.60mg
カマンベールチーズ
-
0.48mg
鶏卵
0.37mg

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとに執筆者作成

レバーに含まれる栄養素についての記事はこちら

卵に含まれる栄養素についての記事はこちら

また以下のような植物性の食品からもビタミンB2を摂取することができますよ。

【ビタミンB2を多く含む植物性食品と可食部100g当たりの含有量】
食品名 >加工状態など 含有量
焼きのり
-
2.33mg
干ししいたけ
乾燥
1.74mg
唐辛子
乾燥
1.40mg
アーモンド
いり、無塩
1.04mg
モロヘイヤ
0.42mg
干しひじき
乾燥
0.42mg
マッシュルーム
0.29mg
ブロッコリー
0.23mg
しいたけ
0.21mg
ほうれん草
0.20mg

文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」をもとに執筆者作成

焼きのりや干ししいたけ、唐辛子などは他の植物性食品に比べ多くのビタミンB2を含んでいます。

ただし、1食当たりの摂取量を考えると、アーモンドや納豆、モロヘイヤなどの食品の方がより効率的にビタミンB2を摂取できると考えられるでしょう。

ビタミンB2を豊富に含む食べ物

栄養バランスやカロリーなども考慮しつつ、ビタミンB2を摂るようにしてくださいね。

【関連情報】 「アーモンドが健康・美容にいいってホント?食べ過ぎても大丈夫?」についての記事はこちら

3.ビタミンB2の食事摂取基準と摂取状況

「ビタミンB2はどれくらい摂るべきなんだろう?」

「今の食生活で十分に摂取できているのかな……」

日頃の食生活で自分にビタミンB2が足りているのかどうか不安になってしまった方もいらっしゃるでしょう。

3-1.ビタミンB2の食事摂取基準

厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」のなかで、1歳以上についてはビタミンB2の「推定平均必要量」と「推奨量」を定めています[1]。

メモ
推定平均必要量は摂取不足の回避を目的に設定されたもので、半数の人が必要量を満たす量です。これに対し推奨量は推定平均必要量を補助する目的のもので、ほとんどの人が充足している量を示しています。

ビタミンB2の推定平均必要量は以下のとおりです。

【ビタミンB2における1日当たりの推定平均必要量(mg/日)】
年齢 男性 女性
1〜2歳 0.5 0.5
3〜5歳
0.7
0.6
6〜7歳
0.8
0.7
8〜9歳
0.9
0.9
10〜11歳
1.1
1.1
12~14歳
1.3
1.2
15~17歳
1.4
1.2
18~29歳
1.3
1.0
30~49歳
1.4
1.0
50~64歳
1.3
1.0
65~74歳
1.2
0.9
75歳以上
1.1
0.9

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

ビタミンB2の推奨量は以下のとおりです。

【ビタミンB2における1日あたりの推奨量(mg/日)】
年齢 男性 女性
1〜2歳
0.6
0.5
3〜5歳
0.8
0.8
6〜7歳
0.9
0.9
8〜9歳
1.1
1.0
10〜11歳
1.4
1.3
12~14歳
1.6
1.4
15~17歳
1.7
1.4
18~29歳
1.6
1.2
30~49歳
1.7
1.2
50~64歳
1.6
1.2
65~74歳
1.4
1.1
75歳以上
1.4
1.1

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

また、妊娠中・授乳中の方は年代別の推定平均必要量および推奨量に対し、以下の付加量が設定されています。

【妊婦・授乳婦の付加量(mg/日)】
時期 推定平均必要量 推奨量
妊婦
+0.2
+0.3
授乳婦
+0.5
+0.6

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

なお、1歳未満の乳児には「目安量」が定められています[1]。

メモ
十分な根拠がないために推定平均必要量と推奨量の設定ができない場合に目安量が設定されています。目安量以上を摂取すれば不足のリスクはほとんどありません。
【ビタミンB2の目安量(mg/日)】
時期 男性 女性
0〜5カ月
0.3
0.3
6〜11カ月
0.4
0.4

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに執筆者作成

3-2.ビタミンB2の摂取状況

実際、普段の食生活でどれくらいの量を摂取しているのかが気になるところですよね。

厚生労働省が行っている「国民健康・栄養調査」で各栄養素の摂取状況がまとめられているので、調査の結果を確認してみましょう。

男女別・年代別の1日当たりのビタミンB2平均摂取量は以下のとおりです。

【男女別・年代別のビタミンB2平均摂取量(mg/日)】
性別 男性 女性
年齢
1〜6歳
0.85
0.76
7〜14歳
1.30
1.18
15〜19歳
1.32
1.11
20〜29歳
1.20
0.97
30〜39歳
1.10
1.00
40〜49歳
1.16
1.05
50〜59歳
1.19
1.09
60〜69歳
1.30
1.21
70〜79歳
1.39
1.27
80歳以上
1.25
1.11

厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査」をもとに執筆者作成

全体的にやや不足しがちで、特に働き盛りの年代は十分に摂取できていない傾向にあることが分かりますね。

またビタミンB2が単独で不足することはあまりなく、他のビタミンと同時に不足することが多い栄養素だといわれています。

栄養バランスの取れた食事を心掛けておきましょう。

【関連情報】 「ビタミンB群の作用と含まれる食品」についてもっと知りたい方はこちら

4.ビタミンB2を含む食べ物についてのまとめ

ビタミンB2はビタミンB群の一種で、さまざまな栄養素の代謝をサポートするはたらきをしています

特に体内で脂質をエネルギーとして利用する際には欠かせない栄養素です。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、ビタミンB2は多くの年代で不足しがちで、特に働き盛りの年代の方が十分に摂取できていません

ビタミンB2は主に肉や魚、乳製品、卵などの動物性食品に含まれています

特にレバーやハツといった内臓の肉に豊富に含まれるため、不足が気になる方は意識的に摂取すると良いでしょう。

また植物性食品では焼きのりや干ししいたけ、アーモンド、モロヘイヤなどに含まれています。

ビタミンB2の不足は口内炎や口角炎、舌炎、皮膚炎などの原因となるので、これらの食品からしっかり摂取しておきましょう。

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執筆者 メディパレット編集部

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